ドイツ・リューデスハイムより ドイツワイン専門店 

【コラム】
ドイツワインにまつわるエピソード episodecolum2

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思い出のアイスワイン〜17年越しのタイムカプセル〜

I様は17年前、仲良しメンバー7人と共に卒業旅行でドイツ・リューデスハイムにお越しになれました。その際に「10年後もしくは結婚式にこのアイスワインをみんなで開けよう!」と約束をし、ボトルにもそれぞれ10年後の自分たちに向けてメッセージを書かれました。

それから17年後、2017年3月18日にI様が結婚式を挙げるに際し、ご連絡を頂戴致しました。
「結婚式で思い出のワインを開封し、“過去”と“現在”ということで紹介ができたらいいかなと思っています。
思い出のワインは学生の時にも友だちと飲んでいるので、思い出とともにアイスワインの味を振り返りたいと思います。」


I様がお持ちだったアイスワインは1998年産。
お持ちのワインは“過去”。“現在”を表す新しい年代のもので、出来る限り同じ条件でアイスワインを探しました。
近年、ラインガウでアイスワインはほぼ生産できておりません。また、ワイナリーにもよりけりで、アイスワイン用にブドウを畑に残しておく場合もあれば、そうでない場合もあります。

17年前にご購入頂いたのと同じワイナリーでお探ししたところ、2009年産・2001年・2000年産のみワイナリーのシャッツカマー(schatz kammer=宝の倉。ワイナリーの貴重なワインばかりを貯蔵する、いわばワインの宝庫)にありましたので、“現在”のアイスワインとして、I様へは2009年産でご用意させて頂きました。
いざ、I様へワインをお届けしようと思っていた矢先、ワイナリーのご当主が出張で不在だったため、ご当主しかシャッツカマーを開ける鍵を持っておらず、なかなかお届けができずにおりました。
その後、私共のところへワインが届き中を開けると、とても綺麗で高級感も溢れ、ワイナリーでも大切に保管されていたのがよくわかりました。

結婚式を終えられて、I様よりメールを頂戴致しました。
「おかげさまで、大成功の結婚式となりました。
友だちも記憶の片隅にワインを10年後、もしくは結婚式まで封印したことを覚えていたようですが、ビンにメッセージを書いたことまでは覚えていなかったようです。
とても懐かしく、一緒に卒業旅行でドイツに行ったメンバーが私から号泣しだし、17年前をみんなで思い出していました。
ワインですが、17年も前のもので、保存状態も悪かったので、飲めるか心配しましたが、とてもおいしくなっていてびっくりしました。
新しいアイスワインとはまた全く違い、色も茶色になっていて、ブランデーのようでとっても美味しくて、味は深みのある甘さになっていました。
本当は、新しいワインを1本残しておく予定だったのですが、「美味しい!」と会場の皆様がおかわりをして飲んだため、新しいワインもすぐになくなってしましました・・・。またアイスワインを購入し、10年後の結婚記念日に開けたいと思います。」



17年前に卒業旅行で買った思い出のアイスワイン。
年月を経て、思い出とともに皆さまで召し上がるアイスワインは、いままでの友情、そしてこれからの友情をより深めてくます。
またご来賓の皆さまへ振る舞われた“現在”のアイスワインは、「幸せのおすそわけ」になったことと思います。

ワインを通して、皆さまが幸せなひとときをお過ごし頂けました事、大変嬉しく存じます。



※お写真1…寄せ書きをされたワインボトル
※お写真2…新郎新婦様と仲良しのご友人、思い出のアイスワインで乾杯!
※お写真3…1998年産のアイスワイン(生産年からですと19年物です!)
※お写真4…I様がこの桐箱にアイスワインを入れて、17年間保管されていらっしゃいました

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